海が近いお家でも安心!塩害地域対応の太陽光と蓄電池の選び方
はじめに
日本は周囲を海に囲まれた島国です。そのため、海沿いの地域にお住まいの方にとって「塩害(えんがい)」は身近な問題です。特に鉄や金属を使った建物や車は錆びやすく、エアコンの室外機や住宅の金属部分が劣化してしまうのを経験された方も多いのではないでしょうか。そんな中で「太陽光発電や蓄電池って、海の近くだとすぐ壊れてしまうんじゃないの?」と心配される方も少なくありません。実際、太陽光パネルやパワーコンディショナ、蓄電池は電気機器ですから、塩害に弱そうに思えますよね。しかし安心してください。現在は「塩害地域対応」の太陽光発電システムや蓄電池が登場しており、海沿いの住宅でも安心して導入できるようになっています。ここでは、塩害地域でも設置できる太陽光発電と蓄電池について、わかりやすく解説します。
もくじ
そもそも「塩害」とは?
「塩害」とは、海からの潮風に含まれる塩分によって金属や電気機器が腐食・劣化する現象です。
具体的には、
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金属部分がサビてしまう
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電気回路に塩分が付着し、漏電やショートを起こす
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塗装が劣化して剥がれてしまう
といったトラブルが発生します。特に日本海側や太平洋沿岸部などは、冬場の強風や台風時に潮風が内陸まで運ばれ、住宅や車に影響を与えることがあります。そのため、海からの距離によって「塩害地域」と定められており、建材や機器の選び方に注意が必要です。
太陽光発電は塩害に弱い?
太陽光発電システムは屋根の上に設置されるため、風雨や紫外線に常にさらされています。その中でも「塩害」による影響は特に注意すべきポイントです。太陽光発電の機器の中で塩害の影響を受けやすいのは、主に以下の部分です。
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太陽光パネルのフレーム(金属部分)
→ 海風によるサビで強度が落ちる可能性があります。 -
配線や接続部
→ 塩分で腐食すると発電効率が下がったり、発火リスクになることもあります。 -
パワーコンディショナ
→ 屋外設置型は特に潮風にさらされやすく、塩害対策が必須です。
「せっかく設置しても、すぐに壊れたら意味がない」と思われるかもしれません。ですが、近年は塩害に強い部材や加工が施された製品が増えており、適切に選べば安心して長期間利用できます。
「塩害地域対応」太陽光パネルとは?
太陽光メーカーの多くは「塩害地域でも設置可能なモデル」を用意しています。これらはフレームやガラス、内部配線に特殊な処理がされており、潮風に強いのが特徴です。
例えば:
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アルミフレームに防錆加工を施す
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接続部に防水キャップを装着する
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表面ガラスに耐食コーティングを施す
など、見えない部分に工夫がされています。メーカーによっては「塩害地域対応」と「重塩害地域対応」に分けられている場合もあり、海からの距離や環境によって選択することが大切です。
蓄電池も塩害に強いものがある
「太陽光パネルは塩害対応品があると分かったけど、蓄電池は大丈夫?」と疑問に思う方もいるでしょう。蓄電池も屋外に設置することが多いため、塩害対策は重要です。特に金属ケースや内部の電子回路に塩分が侵入すると、故障や寿命の低下につながります。現在の主流メーカー(長州産業、パナソニック、シャープ、京セラなど)では、塩害地域対応の蓄電池を発売しています。
特徴としては:
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密閉性の高い筐体で内部を保護
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外装に防錆コーティングを施している
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屋外設置でも安心の防水・防塵性能(IP55以上など)
このように、海沿いでも安心して設置できる仕様となっています。
海沿いの家に設置するときのポイント
実際に塩害地域で太陽光発電や蓄電池を設置する際には、製品選び以外にも注意しておきたい点があります。
1. メーカーの保証を確認する
「塩害地域対応」と記載があっても、設置条件(海からの距離など)によっては保証対象外となる場合があります。設置前に必ずメーカー保証内容をチェックしましょう。
2. 設置場所を工夫する
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パワーコンディショナや蓄電池は、できるだけ海風が直接当たらない場所に設置する。
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屋根の向きや高さを考慮し、塩分の影響を軽減する。
3. 定期的なメンテナンス
塩害地域では、機器の寿命を延ばすために定期点検や洗浄が重要です。特に海に近い場合は、年に1~2回の専門業者による点検をおすすめします。
塩害地域でも太陽光と蓄電池を導入するメリット
「海沿いだから太陽光は諦めよう…」と思う方もいますが、実際は導入メリットの方が大きいのです。
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電気代の削減
発電した電気を自家消費できるので、毎月の光熱費を大幅に節約できます。 -
災害時の安心
停電時でも蓄電池にためた電気を使えるため、台風や豪雨が多い地域でも安心です。 -
環境にやさしい
CO₂排出を減らし、持続可能な暮らしを実現できます。
つまり、塩害地域であっても「正しい製品選び」と「適切な施工・メンテナンス」を行えば、しっかりとメリットを享受できるのです。
まとめ
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塩害とは、海風に含まれる塩分による金属や機器の腐食。
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太陽光発電や蓄電池には「塩害地域対応品」があり、海沿いでも安心して設置できる。
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設置場所やメンテナンスを工夫することで、長く快適に使える。
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光熱費削減や災害対策といったメリットは、海沿いでも変わらない。
「うちは海に近いから無理かも…」と諦めていた方も、塩害対応の太陽光発電・蓄電池を選べば安心して導入できます。海沿いの家だからこそ、停電時に電気を確保できる太陽光&蓄電池は大きな安心につながります。株式会社eco住まいるでは、塩害地域での設置経験も豊富にございます。お住まいの環境に合わせた最適なご提案をさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。