九州電力から卒FITのお知らせが届いた方へ~買取期間満了後の流れと対策~
2009年に始まった「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)」。住宅用の太陽光発電を設置した多くのご家庭が10年の買取期間を迎え、いわゆる「卒FIT」となります。九州電力からも、買取期間の満了が近づくと通知書(案内状)が送られてきます。では、この通知が届いたらどうすればよいのでしょうか?今回は、卒FITを迎えた際の流れや注意点をわかりやすく解説します。
もくじ
1.通知書が届く対象者
- 固定価格買取制度(FIT)を利用している太陽光発電の所有者
- 10年間の買取期間が満了に近づいている方
- 2019年11月以降、順次買取期間が満了を迎える方
2. 通知書の内容を確認しよう
九州電力から届く通知書には、以下のような内容が記載されています。
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FITの満了日(買取期間がいつ終わるか)
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満了後の電気の取り扱いについての案内
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余剰電力の売電先や、選択肢に関する情報
まずは「自分の売電期間がいつまでなのか」を確認することが大切です。
3. 卒FIT後に選べる3つの選択肢
FITが終わった後も、太陽光で発電した余剰電力は無駄になりません。大きく分けて以下の3つの選択肢があります。
(1) 九州電力の「相対契約」で売電を継続する
FIT終了後も、九州電力が引き続き余剰電力を買い取ってくれます。ただし、価格はFIT時代より大幅に下がり、2025年現在は1kWhあたり約7円程度とかなり低めです。
(2) 新電力会社と契約する
九州エリアでも多くの新電力会社が「卒FIT電力買取サービス」を展開しています。中には、買取単価が九州電力より高いところや、ポイント還元などの特典がついているところもあります。複数社を比較して選ぶのがポイントです。
(3) 蓄電池を導入して自家消費を増やす
売電単価が下がった今、注目されているのが「蓄電池」の導入です。昼間に発電した電気をためて夜に使えば、電気代を削減でき、停電時の備えにもなります。卒FITをきっかけに「売る」から「使う」へシフトするご家庭が増えています。
4. 卒FIT前後にすべきこと
通知書が届いたら、以下の流れで対応しましょう。
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満了日を確認
いつから売電価格が変わるのかを把握しましょう。 -
売電先を検討
九州電力か新電力か、あるいは蓄電池で自家消費か、方向性を決めます。 -
契約の申込み・切り替え
新電力を選ぶ場合は、契約書のやりとりやメーターの切替えに時間がかかるため、早めの行動が大切です。
5. 注意すべきポイント
卒FITを迎える際には、以下の点に気を付けましょう。
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通知書を見落とさないこと
郵送で届くため、つい開封が遅れるケースもあります。必ず確認しましょう。 -
売電価格の下落にショックを受けないこと
FITの高額買取は「普及促進」のための特例でした。今後は自家消費を前提に考えるのがおすすめです。 -
慌てて契約しないこと
新電力のプランはさまざまです。慌てて決めず、比較・検討してから選びましょう。
6. 卒FITはチャンスでもある
「売電収入が減る=損」というイメージを持つ方も多いですが、実は卒FITは「電気を賢く使う暮らし」にシフトする大きなチャンスです。
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蓄電池を導入すれば、電気代を節約できる
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災害時の安心感が得られる
これからのエネルギーライフを見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
九州電力から届く卒FITの通知書は「そろそろ次のステップを考えるタイミングですよ」というお知らせです。
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満了日を確認する
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売電先や自家消費の方法を検討する
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早めに準備を始める
この3つを意識しておけば安心です。卒FITを機に、電気の使い方を見直し、より快適で経済的な暮らしを目指していきましょう。